「そうなんだ。でも、その上司の人と仲がいいんだね。私、上司とあんな楽しそうに話せないよ」
自分の上司を思い浮かべる。
うん、絶対に無理だ。
「あー、俺の教育係だった人で入社してからずっとお世話になっている先輩なんだ。仕事の話だけじゃなく、プライベートなこととかいろいろ話しているうちに仲良くなったっていうか、俺が勝手に懐いたっていう感じ。なんだかんだ文句を言われることが多いけど面倒見のいい先輩なんだ」
金沢くんは高校時代から人気者だったし、人の懐に入っていくのが上手いんだろうな。
先輩にも好かれそうなキャラだし。
世渡り上手なところを垣間見た気がした。
「よく飯も連れて行ってもらってるし、フットサルとかも一緒にしてるんだ」
「へぇ、フットサルしてるんだね」
「あぁ、会社でチームを作っていてたまに身体を動かす程度だけど。やり過ぎると筋肉痛になって仕事に支障がでるからな」
「でも、運動してるだけですごいじゃん。私なんてなにもしてないから運動不足だよ。ちょっと走っただけで息切れするし」
「おいおい、少しは身体を動かした方がいいぞ」
「あー、そうだね」
とは言ってみたけど、疲れるだけだから絶対にやらないだろうな。
「なんだよ、今の棒読み。絶対身体を動かそうなんて思ってないだろ」
「あ、バレた?」
鋭い突っ込みに思わず苦笑いした。



