そして、恋の種が花開く。


金沢くんは、佐々木くんと同じサッカー部だったので私たちが付き合っていたことは知っていたはず。
だから別れたという話も人づてに聞いたのかも知れない。
それで心配してくれたんだろうか。

金沢くんは卒業式の時といい、今回といいタイミングよく現れる。
ホント不思議だなぁ。

「さっき佐々木くんと会って話をしたけど全く問題ないよ。もう七年前のことだし、吹っ切れているから。気にかけてくれてありがとう」

「いや、俺はなにも」

「ううん。私、金沢くんには感謝してるんだ。知ってるかも知れないけど、卒業式の日に佐々木くんと別れたんだよね」

金沢くんは私の言葉を聞いてピクリと片眉を動かすだけで、あまり驚いていなかった。
その反応を見て知っているんだと悟る。

私はそのまま話を続けた。

「卒業式に金沢くんが私に声をかけてくれたのは覚えてる?」

「あぁ」

「ぶっちゃけると、金沢くんに会う直前に佐々木くんと別れたの。その別れることになった理由が酷くて泣いてたんだよね。そんな場面を金沢くんに見られて、頼むから話しかけないでと思ってたのに普通に話しかけてきて……。でもね、結果的に私は金沢くんが声をかけてくれたお陰で落ち込んでた気持ちが軽くなって、笑って家に帰ることができたんだ」

当時のことを思い出し、ありのままの気持ちを一気に口にした。