スーツ姿のスラリとした長身、弓なりの形のいい眉に優しそうな瞳……あっ!
その男性の右目の下に泣きボクロがあるのに気付き、驚きで目を見開いた。
えっ、ちょっと待って!
嘘でしょ。
激しく動揺している自分がいる。
あのホクロの位置に思い当たるのはあの人しかいない。
でも、違うかもしれない。
期待と不安が入り交じり、鼓動が高鳴る。
「もしかして金、沢くん……?」
「正解。久しぶりだな、赤木」
優しげな笑顔にドキッとする。
高校時代よりかなり大人びているけど、なんとなく面影は残っている。
「久しぶり……」
緊張で声が震える。
これって夢じゃないよね?
金沢くんに会えたら話したいことがあったのに、いざ本人を前にしたら言葉が出てこない。
「泣いてなくてよかった」
金沢くんはホッとしたように呟く。
どうして私が泣いていると思ったんだろうという疑問はあったけど、話しかけられてその思考は吹き飛んだ。
「それより赤木は同窓会に来たんだろ?」
「あ、うん」
「だったらどうしてこんなところにいるんだ?」
まだ同窓会は終わっていない時間帯なのに、ロビーで座っている私を見て不思議そうに首を傾げる。
「ちょっといろいろあって。それより金沢くんこそ宴会場にいたんじゃないの?」
なんとなく理由を言いたくなくて誤魔化し、逆に質問した。



