待っているわけがない。
と思ってた。けど潤が嘘をつくわけが無い。
長年居たから分かる。 
「お前。偉いなぁ。良く頑張って嘘をついたなぁ。」
と少々厭味ったらしく言った。
「…。お前馬鹿?俺がこんな重要なことを嘘にして言うか?」
呆れ顔で潤は言う。
「…」
「なぁ。俺はお前を信じてた。」
と神妙な顔で告げてきた。一体なんなのだろう。
「だから?だから何だよ。」
すると潤はため息を吐きこう言った。
「はあ。もうええわ。お前何かしらんわ。って事であっちゃんは俺が貰う。頑張って。」
俺は焦った。取られてしまうのは勘弁だ。
「おい!!それは駄目だ!あこは俺のものだ!」
俺のほうが先に好きになったのに、先に出会ったのに。
「良くその口が言えるな。俺のことを嘘つき呼ばわりしたくせに。」
初めての言い合いだった。
「…」
「じゃあな。俺は本当にお前を信じてたから。」
ああ、この先どうなるのだろうか。
俺は不安になった。