次の日も同じような夢を見た。
『あっちゃん!読んだよー!』

『たっくん。あっちゃんね、お引越しするの。』

『お引越しー?でもまたすぐ会えるよねー?』

私はこの時会えないと分かっていたのだ。
けど、悲しい別れにしたくなかったのだろう。
私は、彼に嘘をついた。

『…うん!絶対あえるよー!あっちゃん達の絆は永遠だもんー!』

『そーだよね!じゃあまたすぐにね!』

『うん!』

私は"好き"という言葉を伝えられずにお別れした。
何だか初々しい話だが、幼い私にはそれが精一杯だった。