手にとってよく見てみると、白い紙に黒い斑点が浮いている。
しかもその斑点は柄のように均一なものではなく、不規則についていた。
(これって、もしかして…)
天輝の頭に閃きが走る。
天輝は静かにその紙飛行機を開き始めた。
(これって…裏移りなんじゃ…)
紙に油性ペンか何かで書いた後にできてしまう裏移り。
だとしたら、この紙飛行機の内側には何かが書いてあるはず。
どこから飛んできたのか、誰が書いたのかも分からない。
だけど、天輝は不思議なほどにこの紙飛行機に惹かれた。
理由は分からない。
なのに、ゆっくりと、しかし夢中でその紙飛行機を開いた。
「これ……」
そこに書いてあったのは、一文のメッセージ。


