その夜、俺は結花に電話をした。

結花「もしもし」

橘「もしもし。浅倉さん?俺だけど」

結花「うん」

橘「あのさ、今日の学校でのことなんだけど。」

結花「分かってるよ。気にしてないから」

橘「じゃあ、今まで通り、仲良くしてくれる?」

結花「ねぇ、金田から告白受けたって本当?」

橘「え?」

結花「霧島くんがそんなこと言ってたから。良かったね。金田さん、優しい人だし。」

霧島の奴~。

橘「いや、俺、断ろうかと。」

結花「なんで?金田さん、断ったら勇気を持って言ってくれた金田さんがかわいそうよ。橘くん、女の子の気持ち全然分かってない。もう、私に電話してこないで。」

そう言って電話は切れた。

違うんだ。俺は結花が好きなんだ。そう言いたかった。どうしたらいいんだ。

今回の大騒動で直美の機嫌も悪いし。
 
よし。こうなったら直美に電話して俺の気持ちを伝えよう。でも、勇気を出して俺に伝えてきた直美の気持ちを踏みにじることになる。

その時だった。クラスの菊池和子から電話かかってきた。

菊池「橘くん?菊池だけど。」

橘「もしもし、何?」