あの空を越えて逢いにいく。

至近距離でぶつかる視線。




「‥‥わりぃ、ふざけ過ぎた」

「い‥‥いえ大丈夫‥‥です」




お互いに動かないまま
ずっと視線が重なり続ける。




どうしよう‥‥

心臓が暴れて口から飛び出そうだ






「‥‥お前さっき」

「ふえ?あっはい‥‥?」

「ドキドキがどうとか言ってたけど」

「は、はい」

「なんか俺もわかった」

「え?」



逢坂くんはそこまで言うと
気恥ずかしいのか視線だけスッとそらす。


逢坂くんの髪がかかっている
耳の縁が赤い。




「お‥‥逢坂くんもドキドキしてるんですか?」

「今、相当してる」





逢坂くんの胸元にそっと手のひらを当てると
トクトクトクと速い鼓動を感じる。





「勝手に触んな」

「でも逢坂くんだって‥‥いつも勝手に触ってくるじゃないですか」


「・・・・・」




逢坂くんは私の手を優しく振り払う。


冷房がかかっている部屋なのに
逢坂くんの体温と自分の体温で、暑い。





「もうすぐ登校日じゃん」

「あ‥そうですね」

「お前せっかく頑張って変わったけど」

「はい」




逢坂くんはそこまで言うと
少しためらいがちに私を見つめる。



逢坂くんの澄んだ黒い瞳の中に
もうひとりの私が映ってる‥‥。




「他のヤツに見せんの嫌だ」

「え‥‥?」

「お前が俺だけのモンなら良いのに」

「っ」





逢坂くんの言葉に
自分の顔がボワッと真っ赤になるのが分かる。