あの空を越えて逢いにいく。

「とりあえずゲームでもするか」




しばらく考えていた逢坂くんは
悩むのに飽きたのか

ソファから立ち上がるとテレビボードの下から
ゲーム機のコントローラーを引っ張ってくる。





「逢坂くんゲームとかするんですね」

「基本的に引き籠もりだし。悪いけど強えーよ?(笑)」





電源をつけると大きなテレビ画面にゲームが写る。


逢坂くんは今度はソファには座らず


ソファを背もたれにして
カーペットが敷かれた床に直接座る。




「杏南こっち来て」

「あ、はい」




私もソファからおり、
逢坂くんのように床に座ろうとしたら


そのままグイッと腕を引っ張られ、
逢坂くんの足の間にすっぽりはまる。




「ふぇっ?!お、逢坂くん?!」


「さっきのお前のドキドキするって話。結局はこうやって徐々に慣らしてくしかなくねぇ?」




逢坂くんは後ろから私を抱きしめる形で
コントローラーを握る。



慣らしてく‥‥って
だからってでも、いきなりこんな‥‥?




「はい、これ杏南のコントローラーな」





逢坂くんが前を覗き込むような姿勢で声を出すと
体制的に私の耳に息がかかる。




「く、くずぐった‥‥///」


「ゲームに集中すれば平気だって」





しゅ‥‥集中しても絶対に平気じゃないよ。


背中には逢坂くんの体温を全面に感じるし
逢坂くんが喋るたびに耳元に息が‥‥
 




「やり方わかる?」

「は、はい‥‥わかります‥‥」

「へぇ意外。お前こそゲームとかやったことあんだ?」


「あぅ‥‥はい‥‥」





くずぐったくて、
お尻がムズムズしてしまう。


逢坂くんの長い脚の中で
小さく小さく三角座りして耐える私に

逢坂くんが くくっと笑う。





逢坂くん、絶対に楽しんでる///




ふぅぅ、


私は少しでも気を紛らわせようと
テレビ画面に集中する。




「あ、このゲームソフトって‥‥」

「ん?」

「ふぁっ///いえ‥‥なんでもないです」







も、もうなるべく喋らないでもらおう。


本当にくずぐったくて、ドキドキして
これ以上ダメだ。




私は出来るだけゲームに集中することにしてみた。