合計3日間のテスト1日目が終わり
残りあと2日。
期末テスト期間中は
学校での居残りを禁止されている。
今日の勉強は
近くの図書館ですることになった。
はあ~‥息抜きしてぇ
まだ始めて10分も経ってねぇけど。
俺は隣の杏南の方を見る。
杏南は真面目な顔をして
自分の勉強に集中している。
うっとうしく重たい黒髪と
分厚いメガネは暑苦しいけど
制服の袖からのびる白い腕は
細く柔らかそうで涼やかだ。
「なぁ」
俺はつい我慢できなくなり
ツン、とその白い腕をシャーペンの後ろでつついてみる。
「休憩」
「まだダメですよ」
「いいじゃん」
「だ、ダメです‥‥」
「なー」
「せめてそのページの問題ぜんぶ済ませからです!」
杏南はピシャリと俺の教科書を指差した。
ちっ‥‥
ちょっとくらい良いだろー
