「杏南に夢中になるのは良いけど、周りの事も見なきゃ駄目だよ」


「は?いきなりなんだよ」





ってか、夢中になってなんかねーし。






「勉強の邪魔すんなら出てけよ」


「僕がいなきゃ解けなかったくせに」


「頼んでねーしテメーが勝手に教えただけだろ」


「素直じゃないね」






黒猫キョーゴは
スルリと窓から出て暗闇に溶けて行った。






マジで意味わかんねーし。


俺は気分が悪くなったまま
勉強を続けた。