あの空を越えて逢いにいく。

教室につくと、
桃汰(とうた)が笑顔で近付いてくる。





「壱護おっはよー!昨日の夜、TVみた?」


「はよ。TVって?」


「心霊番組で面白いのやってたぜ!」


「‥‥そーいうの興味ないわ」


「あはは、壱護って見かけによらずビビり?」





ゲンナリする俺をみて、桃汰はケラケラ明るく笑う。





星乃桃汰(ほしの とうた)

犬みたいに人懐っこくて
敬遠されがちな俺にも怖がらず
いつもまとわりついてくる、数少ないダチ。



俺の霊感体質については話してない。

そんな事言うと、頭おかしい奴みてーだし。











「それより壱護、学校にペット連れてきたらヤバくね?センセーに見つかっちゃうよー?」






ペット?




桃汰に指を指され、後ろを振り向くと
黒猫が俺の後ろについて来ていた。