「あぅ、あの、えっ?///」


「ごめん」




パニックになる私に、
逢坂くんは顔を隠したままぽつりとそれだけ言う。




「え?」


「お前の危機感の無さにイラついたのも本当だけど」


「・・・・・」


「でも本当はお前が他のヤツと仲良く話してんのとか見たら、想像以上にムカついて」


「・・・・・」


「それでお前に八つ当たりした」




逢坂くんは
キュッと私を抱きしめる。




「俺ダサ‥‥」





逢坂くんの髪の毛が、声が、
首筋に触ってくすぐったい。




「泣かせてごめん」



逢坂くんはそう言うと
少し体を話して私を見つめる。



逢坂くんの言葉が
私の心にぽう、と灯りをともす。



それって独占欲‥‥ということ‥‥だよね。




私は首を左右にぷるぷる震る。




「こ、こちらこそ‥‥ごめんなさい、でも私‥‥逢坂くんにそんな風に言われて今、嬉しいです」


「あ?」


「あ、えっと‥‥なんて言うか‥‥」







今日、誰とも上手く会話が出来なくて。



自分はつくづく集団不適合な
人間なんだって思い知らされて。



賑やかな教室の中で
自分だけが馴染めなくて浮いて


それは諦めて逃げていた昔よりも
向き合う今の方が実感できて





誰からも必要とされてないみたいな
そんな孤独感を感じたから







だから

そんな価値のない私に
逢坂くんが独占欲を感じてくれたことが


必要としてくれたことが
すごく嬉しいんだよ‥‥