「──え?」


突然の告白に、私は驚き固まった。

それは、バスケや月と同じ括りのlikeの意味なのか。

でも、私の目に映る二ノ宮の頬は、夜の薄暗さの中でもわかるくらいに赤味を差している。

けれど、それでも、二ノ宮が私を……というのが、信じられなくて。

何も答えられずにいれば、彼は真剣な瞳を私に向けて。


「俺、好きでもない子に、キスなんかしないよ」


そう、言ってくれた。

あ、れ……待って、よ。


「告白してきた先輩のこと、好きなんじゃないの?」

「え? 何でそうなんの?」

「な、なんとなくそうなのかなって」


勝手に予想していたけど、彼の不思議そうな反応を見る限り違ったらしい。


「好きじゃないよ。俺は一年の時からずっと、桃原を好きだし」


嘘……みたいだ。

二ノ宮も、私のことを想っていてくれてたなんて。

嬉しくてたまらない。


「元々、今日言うつもりだったんだ。でも、布団の中で桃原のこと抱き締めてたら……なんかもう、我慢できなくなった」


二ノ宮が吐露する想いを受けて、心臓が歓喜で暴れている。