最後までお読みいただきありがとうございます。

キミ想いの世界観を引き継いだ物語はいかがでしたでしょうか?

前作を知らない方は、兄のセリフにもしかしたら首を傾げたかもしれませんが、もし興味がありましたらキミ想いを読んでいただければ幸いです。


さてさて、今回のテーマは「掟やルール、理不尽なものを前にどう乗り越えるか」がテーマでした。

三輪は間違えたやり方を選んでしまいました。

ですが、痛みを知り、前を向くことができたので、これからそれを乗り越えていくのでしょう。

美羽は身を引き、相手の夢を尊重しました。

逃げ腰のようではありますが、突き進むだけではうまくいかないですし、思いやる心がなければ周りの心も動かなかったでしょう。

二ノ宮は、美羽の想いを受け取り、為すべきことに集中しました。

目の前にある問題をしっかりと受け止め、乗り越えていきました。


ちなみに、個人的には乗り越えない選択肢もありだと思います。

苦しいのに頑張り過ぎても余計苦しくなるから。

3人の中で言えば、美羽が一番それに近いかもしれないですね。

二ノ宮の頑張ろうという声に全力で応える性格だったら、もしかしたら掟を無くす結末もあったかもしれないですが、あまり現実的ではないかなと思います。

心を壊してまで頑張る必要はありませんから、まずは自分を大事に、です。


ルールというのはどこにでもあって、それは学校や会社、家庭、人により様々かと思います。

そのルールに守られる時もあれば、息苦しく感じる時もある。

私もそうです。

圧力をかけられたら誰だって苦しい。

誰かに甘えたり、何かに没頭したり、その苦しさをうまく逃して、気づいたら乗り越えていたり。

私のこの作品が、日々の息苦しさからほんの少しでも逃げ出せる時間を作れていたら幸いです。



2017.12.6
和泉あや