え?

ヤキモチ?

ええ?

いやいや。

二ノ宮が私に?

何を根拠に!

ないない、ないでしょ。

掟があるのに惚れるなんて、そんなおバカは私くらいのものだ。

うっかり期待しそうになって、一気にかき消す。

脳内で忙しくしている私の横で、二ノ宮はモップ掛けを再開し、私もまた、片付けを始めた。


二ノ宮が、私を……なんて。

そんな期待するだけ無駄だと言い聞かせながら。