完璧なシナリオを組み立てても、理想通り完璧に演じられるかどうかはまだ別の話。

バレないようにといくら気をつけていても、どこでボロが出るかはわからないのだ。

つい考えてこんでしまっていたら、背中をポンと優しく叩かれて、それが隣に座る二ノ宮のものだと遅れて気づいた。


「心配しても仕方ないって。とりあえず、今まで通りにしてよう」


ポジティブに笑ってくれる彼に、落ち込んでいた心が少しずつ上向いて救われていく。


「うん、そうだね」


頷いて、口にしたハンバーガーは美味しくて。

二ノ宮が微笑んで、私も微笑む。


こんな風に、明日も明後日も


二ノ宮と一緒にいられますように。