──────────────これは夢?



「・・・・・う・・た・・・羽多!!!羽多っ!!!」


道路の真ん中に戯れる人々。
みんなが見ているであろうその人集りの中心は・・・


え?・・・あたし・・・・・・??


そんなあたしの名前を呼び続けるのはとても聞き覚えのある声で。





奏風〜!いくらなんでも道路の真ん中で叫ぶのは恥ずかしいし、なんか昭和くさいって!////

素直にそう思って笑った。



ほら、大丈夫だよ奏風。
だからもう泣かないで?


徐々に小さくなる視界の中で、奏風は口を動かしていた。


なに?奏風。
今、なんて言ったの?


そう言葉にするより先にあたしの視界は消えてしまった。









あたし、如月羽多は死んだ。


そんな夢だった。