昔、僕はその子が雪女だとは知らなかった……。




第一章 「再会」
「あっちい」
蝉がうるさいほどの7月。僕、内川星 16歳(うちかわ せい)は今実家に帰って来って行く途中だった。
「ん?」
家の前に白い肌、白い着物の女性がいた。僕はその女性が誰かすぐに分かった。
「雪!!」
「星…君…」