どうせ喜怒哀楽の出難い顔なんだ。
淡々と申し訳ありませんでした…と言って済めばそれでいい。

課長のことで私が知らないことって何ですか?と、その時聞く勇気が湧けばいいけど……。



(聞いたところで話してくれないかもしれないしね)


今回の失態で課長には呆れられたかもしれないな。
泥酔するだけじゃなく、無礼まで働く私を女子としては見れなくなったことだろう。



「あーあ…」


告白なんて益々難しい状況になった。
時間が巻き戻るのなら、親睦会の始まる前に戻したい。

自分の座る席を一つだけズラしておけば、紺野君に早いピッチでお酒を勧められることもなかったのだ。


「恨むよ。紺野君…」


次に会ったら嫌味の一つでも言いそう。
逆恨みもいいところだと思いながら、足早にスーパーへと向かった。