話しながら溢れてきた涙を真央ちゃんの上に零さないよう、握ってたタオルを顔に押し付けた。
グス、グス…と鼻水の音を立てる私を見てる人は、困ったような顔をしてる。
やっぱり私では役立たずなんだ…と思い知り、それがまた余計な涙を生んだ。
泣き続ける私の前から課長が立ち去った。
呆れたのか…と落ち込んでたら、キッチンの方へ行った彼が戻ってきた。
目の前にあるガラステーブルの上に封筒を乗せて差し出した。それからテーブルの横にしゃがみ込んだ。
「土曜日に妻の母親から受け取った。亡くなる前に妻が俺宛てに書いた手紙だ」
私の前に置くってことは何?中を見てもいい…ということ?
困惑した目を向けると、課長はその封筒を自分の手元に寄せた。
睨み付けてるみたいで、眉根に深い皺が寄った。
「この手紙の中で、彼女は俺に前を向いて生きろと言ってた。妊娠二十週目に書かれたものだったのに、もう自分はこの世にいないものと思って書き綴ってたんだよ。
……それを思うと辛かった。毎日愛おしそうにお腹を撫でてた姿を思い出して、どんな気持ちでこれを書いたのかと思うと、切な過ぎた……」
グス、グス…と鼻水の音を立てる私を見てる人は、困ったような顔をしてる。
やっぱり私では役立たずなんだ…と思い知り、それがまた余計な涙を生んだ。
泣き続ける私の前から課長が立ち去った。
呆れたのか…と落ち込んでたら、キッチンの方へ行った彼が戻ってきた。
目の前にあるガラステーブルの上に封筒を乗せて差し出した。それからテーブルの横にしゃがみ込んだ。
「土曜日に妻の母親から受け取った。亡くなる前に妻が俺宛てに書いた手紙だ」
私の前に置くってことは何?中を見てもいい…ということ?
困惑した目を向けると、課長はその封筒を自分の手元に寄せた。
睨み付けてるみたいで、眉根に深い皺が寄った。
「この手紙の中で、彼女は俺に前を向いて生きろと言ってた。妊娠二十週目に書かれたものだったのに、もう自分はこの世にいないものと思って書き綴ってたんだよ。
……それを思うと辛かった。毎日愛おしそうにお腹を撫でてた姿を思い出して、どんな気持ちでこれを書いたのかと思うと、切な過ぎた……」

