好きな人が現れても……

彼女が屈託ない笑顔で、きっと出迎えてくれるだろう。

「ハヅキちゃん」と呼びながら、白雪姫のようにくりっとした目元を細めて、パパと同じように目尻を下げた笑みを浮かべて………。


そう考えると、気持ちが少しずつ落ち着きだした。

余計なことは考えずに課長のお宅へ向かおうと、昼間の熱が残った屋外へと出て行ったーーー。