同い年の二人なら幸せになれるのではないかと思えてくる。


「野村課長、どう思います?横山、俺のこと軽蔑してますかね?」


「…どうだろうな」


多分そんな子ではないだろうと思ったが、断言するのは避けた。
心配なら直接聞いてみろと、心の何処かで意地悪く思っていた。


「許してくれるかな〜〜」


頭を抱え込んで悩む紺野を見つめながら、あの後の横山も同じように悩んだのではないかと察した。

自分と真央のことを心配して言った言葉を俺自身もどう受け止めればいいいのか分からない。


ただ、紺野のように真っ直ぐとは彼女のことを見てはいけない気がする。


俺は若くもないし子供もいる。
若くて独身で可愛い横山の隣に立てるような男ではないのだ。


悄気てばかりいる紺野を適当に励まして帰路に着いた。

帰りながら、ずっとモヤモヤとした居心地の悪さが残っていた……。