「真央(まお)、パパを『ひろ』と呼ぶのは止せっていつも言うだろう。それから、この人はパパと同じ会社で働く同僚の人。親子クッキング教室で恥をかかないように料理を教えに来てくれたんだ」
昨日話しただろうと言われ、女の子は「あ、そーか」と目を見開く。
「忘れてたのか、呆れた奴だな」
そう言いながらも笑顏だ。
課長は娘さんには甘そうだ。
「横山さん入って。娘が不躾ですまないね」
立ち上がってドアを押し広げると、どうぞ…と招く。
お邪魔します…と横をすり抜け玄関先に立つと、娘さんはささっと赤い客用のスリッパを置き、ニコッとしながら私を見つめた。
「ありがとう」
愛想のいい子だな…と感心しながら履き替えると、小さな手がぎゅっと左手を握ってきた。
「こっち」
腕を引っ張り、奥へと突き進む。
姪の愛由でもしない行動に戸惑いながらパタパタと足音を立てて進んだ。
課長の自宅は分譲マンションの一室。
間取りはざっと見たところ、3LDKってところかな。
廊下の両端にあるドアはどれも閉まってるからハッキリとは分からないけど。
昨日話しただろうと言われ、女の子は「あ、そーか」と目を見開く。
「忘れてたのか、呆れた奴だな」
そう言いながらも笑顏だ。
課長は娘さんには甘そうだ。
「横山さん入って。娘が不躾ですまないね」
立ち上がってドアを押し広げると、どうぞ…と招く。
お邪魔します…と横をすり抜け玄関先に立つと、娘さんはささっと赤い客用のスリッパを置き、ニコッとしながら私を見つめた。
「ありがとう」
愛想のいい子だな…と感心しながら履き替えると、小さな手がぎゅっと左手を握ってきた。
「こっち」
腕を引っ張り、奥へと突き進む。
姪の愛由でもしない行動に戸惑いながらパタパタと足音を立てて進んだ。
課長の自宅は分譲マンションの一室。
間取りはざっと見たところ、3LDKってところかな。
廊下の両端にあるドアはどれも閉まってるからハッキリとは分からないけど。

