振った男 振られた女〜20年〜

私が私を認識した時

そばに家族がいた

もう会話をすることも
一緒に食事をすることも
なくなっていた

子供は ずいぶん大きくなっていた

私は初めて家族に 感謝した
ずっと家族こそ辛かっただろう

私は気がついた

過去は過去なのだ

何もかも
なるようになっただけなのだ

東京は怖くなくなった

私はいつものクリニックに通う
彼の冊子はそこにある


それでも
もう取り乱すことはない