「でもね、神田くんを好きな女の子からしたら、私の存在って、ほんとに迷惑だろうなぁって…」






毎日神田くんに話しかけてるし、しかも席も神田くんの隣で。




巷では“ミステリアス王子”とも呼ばれる神田くんは、敷居が高くて私以外の女の子はなかなか話しかけられないらしい。





「神田くんに話しかけてる女の子は、すごい勇気振り絞ったんだと思うし、嫌だなんて思うのは失礼かなぁって。」





最初の頃は私だって毎回緊張してたし。



…今だって、実はちょっと緊張してることもある…。




でも、今日はどんな返事してくれるんだろうってワクワクしてやめられない。


返事はほとんどしてくれないんだけど。





「それに、神田くんの好きなところを発信してるのは、私はこんなに神田くんのこと知ってるんだって、声に出さないと自信なくなっちゃうっていうか…」





私みたいなザ・普通女子が神田くんを好きでいるなんて、いいのかなって不安になっちゃうんだ。