「結梨奈、助けて。もうクラスの女子の睨みが刺さって痛い…」
「それは…ね、しょうがないよ」
ニコッと笑って突き放す結梨奈
あのあと、大量の女子の視線が集まる中恐怖で震える手でお弁当をもらった。
焦りすぎてありがとうなんて言えなかった。
・
放課後。
帰らせないと言わんばかりの女子からの質問攻めに参っていた。
その時。
ふわっと香る私と同じシャンプーの香り。
「ちょっと通して。」
そう言いながら女子の人垣をかき分けかき分け。
「見つけた。
迎えに来たよ、光璃」
「迎えにこんでいい!」
「なんで?」
「なんでも!」
「俺は光璃と帰りたいー」
「私はやだよ!」
あ…っと思った時にはもう遅い。