目が覚めると、美味しそうな匂いがした。





「光璃…」




なんとなく足元が重い気がして、ふと見て見ると。




「み、つり…」



寝てる。



枕元には、まだ、湯気の立つお粥。



卵かな。美味しそうだ。




「ありがとう、光璃」





自然とでた、「ありがとう」



だって、嬉しかった。




今まで母は仕事人間だったし、父は人を人と思わないような扱いをしていた。




薬のせいか、朝よりもだいぶ軽くなった身体



全部全部、光璃のおかげ。



だから。



「ありがと、」











「ん…っ」





おかしい。




なんで、布団がかかってるのかな。





起き上がろうとすると、ぎゅっと抱きつかれた。