「ね、光璃、好きな人誰?」



「な、なんで…っ」



「絞め殺すから。」




「……」



ぶ、物騒です、要くん。



「みーつーりー教えてよー」



そう抱きついてくる要くん。



自覚した自分の気持ちが心拍音を上昇させていく。




そしてなにかを察した結梨奈が



「ほぉ〜、頑張れ、光璃。」



そう言った。




「ば、ばかあああああああああ…!」








家で、


「要くん。」



「もー、葵だよ。」



「か、な、め、く、ん、!」



「二人の時くらい、名前で呼んで、光璃」



「………」



「ねー、みーつーりーー!」



「分かった!分かったから!」



「はい、じゃあ呼んで!」




さっきのしゅんとした雰囲気と打って変わってキラキラとした目で見てくる。



その目に弱いんだってば…!




「あ、あおい…くん…」



「くんはいらない、はい、もう1回!」



「も、もーむりー!!」



「無理じゃないのー。」



「葵!」



そう言って寝室へ駆け込む。



そして布団に潜り込む。