「……なに」
マツタクは落ち着かないように座席に座りなおしながらそっけなく言う。
迷惑そうな言い方に、腕に触れた手を離した。
「……なんでもない……」
先生に触れた右手を庇うように左手で包む。
調子に乗りすぎたかな……?
車内はぎこちない空気に包まれて、軽快なFMの音楽が空々しく聞こえる。
少し丸めているマツタクの背中を見ていたら、まだ触れたくなる。
好きって気持ちと、なにかもうひとつの気持ちが溢れて、混ざって、苦しい……。
苦しさに小さく息を吐くと、先生が顔を上げる。
「あ……泣いてんのかと思った」
「泣いてないよ……」
「……泣かしちゃったかと思った」
ハンドルに肘をかけて、前にもたれる体勢で先生は私を見る。
なにそのしぐさ。かわいい。
「そんなに泣かないよ……私」
「うそつきだな。こっちは連日泣き顔見てるのに」
「…………」
……確かに見せてるけど。
先生、ちょっとイジワル。
マツタクは落ち着かないように座席に座りなおしながらそっけなく言う。
迷惑そうな言い方に、腕に触れた手を離した。
「……なんでもない……」
先生に触れた右手を庇うように左手で包む。
調子に乗りすぎたかな……?
車内はぎこちない空気に包まれて、軽快なFMの音楽が空々しく聞こえる。
少し丸めているマツタクの背中を見ていたら、まだ触れたくなる。
好きって気持ちと、なにかもうひとつの気持ちが溢れて、混ざって、苦しい……。
苦しさに小さく息を吐くと、先生が顔を上げる。
「あ……泣いてんのかと思った」
「泣いてないよ……」
「……泣かしちゃったかと思った」
ハンドルに肘をかけて、前にもたれる体勢で先生は私を見る。
なにそのしぐさ。かわいい。
「そんなに泣かないよ……私」
「うそつきだな。こっちは連日泣き顔見てるのに」
「…………」
……確かに見せてるけど。
先生、ちょっとイジワル。

