今日も重たいどんよりとした
気持ちで登校していたら隣には私の好きな人。

石川先輩---

石川先輩とはわたしが怪我をした日以来仲が良い。

すれ違うと手を振ってくれるの。


「先輩、おはようございます。」


完全に作り笑顔な私。









「苺花ちゃん、無理に笑わなくていいよ。元気ないの知ってるから。」


優しい声でそう言うと頭を後ろから前に滑らせるように撫でられて、涙腺が緩くなってしまった。



「すみませ……」



「苺花ちゃん、俺が大西くんの代わりになる。だからたくさん甘えてよ。」


先輩はほんとに優しい。


こんなにかっこいいのに
性格までいいなんて……


でも……京ちゃんの代わりなんていない。


きっと世界中のどこを探しても
京ちゃんは…大西京平は1人しかいないんだよ。


もし京ちゃんのそっくりさんがいて
京ちゃんのフリをしていたとしても、見抜ける自信がある。


そのくらい……大事なの。
京ちゃんが……。