頭上から甘くて優しい声……。


でも起き上がれない。
姿を認識できない。


「階段から落っこちたんだね?
待ってて。今、保健室に運んであげるから。」


えっ?


彼は私の腰に手を回して抱き上げた。


「あ、あのっ……」


どうしよう……
何かドキドキする……


「どうしたの?」


抱き上げた状態で私と目を合わせる彼


心臓の鼓動が加速していく……