「なんでもないの……」

わたしは首を横に振った……


もしも……


もしも、『俺はヤンキーだよ。』
なんて言われたら怖かった。


「なんでもないわけねーだろ!
言えよ!苺花!」


「ふぅえっ……」


やめてよ。
優しくしないで、京ちゃん……。


京ちゃんは優しい腕でわたしの体を包み込んだ……


言うしかないの?


「京ちゃん……」

「ん?」

「京ちゃんはヤンキーなの?」


意を決してそう聞いた。