「そんなことで離れようとしたわけ?」

「そんなことじゃないよ!わたしは京ちゃんの幸せ願ってるんだもん!」

俺の言葉に反発するようにベッドから起き上がり言い返してきた。


ほんとに何それ。


「バカ、苺花。」
「きゃっ……」


苺花を腕の中に閉じ込めると、甘い香りが広がった。


「俺は苺花が好きなんだよ。だから離れんな。」

幼なじみとしてじゃなく
1人の女の子としてな。

でも無自覚鈍感なこいつにこんなことを言っても伝わるはずもなく……