とうとう?



何のこと?紗雪ちゃん……。



「いや、ここはちょっと様子を見よう……。」



何やら紗雪ちゃんは1人でブツブツ言っている。



「紗雪ちゃん?」


「苺花、ずっと好きだった先輩とのデートなんだよ?もう次はないかもしれないし行ってきなよ。」


ぽんっと私の肩を叩いて企むような笑顔をみせる紗雪ちゃん。


紗雪ちゃんの企みには今は気付けなかった。


次はない……かぁ。
そうだよね。


もう先輩とデートなんてきっとない。


「ありがとう、紗雪ちゃん。私行ってくるよ。」



なぜか乗り気じゃなかったけど
デートにいくことに決めた。



「あ!京平くん。」


ドキン。



京ちゃんの名前が呼ばれて
私はドキドキした。