──カチャカチャカチャ
遠くの方で音が聞こえる。……なに?
「……ぃ、おいっ」
ぺちっ
「ふぇ!?」
ほっぺたになんか違和感を感じて、まだ眠たい目を擦りながら上を見ると、
「おい、」
「……え、? 夢?」
そこには朝、なぜか私の家で寝ていた市川くんがいた。
「夢? じゃねーよ、ばか。あほ。」
と言って、さっきのように
ぺちっ
と私のほっぺたを軽く叩いてこっちを見た。
「……え、でもなんで ?? 市川くん、今朝出ていったはずなのに、、? 」
「うん。さっき俺、ちゃんと自分の家に帰ろうとしたんだけどさ、なんか家の鍵がなくて。」
「家の鍵、、?」
「でさ、今朝なんでか知らないけどお前ん家にいたからお前ん家にあるんじゃないかなって思って見にきたんだけど、なかった。」
「…え!? もしかして、無くしちゃった!? ……ってことですか??」
「うん、まぁそうゆうこと。」
