バタバタと準備をして、なにも言わずに出ていった市川くん。

なんか、ちょっと残念だったな~ なんて思いながらも、私は学校の準備を始めた。



誰もいない家の中に



「いってきまーす!!」



と言ってから、朝出るのが私の日課になっている。

でも、さっきまで市川くんが家にいたから寂しいとか感じなかったけど、一人になるとやっぱり寂しい。


私はその寂しさを消すように、さらに大きな声でもう1回



「いってきます!!」



と言って、駅へ向かった。