秋空の下で

あれから、早くも6日がたった。

最初はバイトをしてるって分からなくて、なかなかうまく話せなかったけど、徐々に翔琉先輩のことも分かってきた。

それと同時に、私のことを翔琉先輩にも少し分かってもらえた気がする。

でも、この間のラインはびっくりしたな…

急に、

{もし、もっと仲良くなれたら付き合ってくれる?

とか聞いてくるんだもん。

すごいストレートだし…。

{どんな人がタイプなんですか?

って聞けば、

{咲黄みたいな人かな!

なんて言う。

恥ずかしいこととか、照れくさいことでもサラッと言っちゃう。

でも、ほんとに翔琉先輩が優しくて、良い人なのが分かった。

自分の中で芽生えてた感情が大きくなった気がした。


「咲黄-!最近、翔琉先輩とはどうなのよ!」

「んー、ラインは続いてるかな。お互いのことも分かってきたし。」

「ヒューヒュー!笑笑」

「ちょ、愛菜!ひやかさないでよー!」

「あーごめん、ごめん!いや、たのしくってさー笑」

もー、愛菜ったらひやかして-!

でも、こーゆーのもちょっと良いかも…

今日も帰ったらラインしよーっと。

{バイトお疲れ様です!

{ありがとな!そー言えば、明日ってあえる?

{明日は、補習があって…

{そなんだ!俺、バイト休みなんだ!だから、遊びに誘おうと思ったんだー笑

{明日は、午前中で終わりなんで午後からなら大丈夫ですよ!

{そか!わかった!そしたら、俺学校まで迎えいくわ!
学校秋星だったよな!

{そーですけど…。いいんですか…?

{気にすんなって!○×高いくより近いし!笑

{じゃ、お願いします。

{おう♪

明日、会える。

あれから、初めて会う。

もっと良く色んなことを知りたいな…。

{じゃ、明日迎えいくね!補習がんばれよ!

{わかりました!ありがとうございます!

明日かー。

楽しみだなー♪

次の日、私はいつもより気合を入れてメイクをした。

「これでよし!」

ちょっと気合入れすぎたかな…

ま、まぁこれくらいで良いんじゃないかと思うんだ、うん。

私は勢いよく家を飛び出した。



「ありがとうございましたー。」

長かった補習も終わり、翔琉先輩と会う時間になった。

ピコン。

{お疲れ様!校門の前でお待ちしております♪

か、かっこいい…

これが王子様のお迎え!!

って、私何考えてんの!

私はにやけて上がってしまう口角を気にしながら返信をして、校門に向かった。

「お疲れ様~!あ、これ!寒いから、風邪引かないようにな!」

「ありがとうございます!」

翔琉先輩は、温かいペットボトルのココアをくれた。

やっぱ凄く優しい。

「おう!お昼まだでしょ?ファミレスでも行こっか!」

「はい!」

少し歩くと、翔琉先輩が急に足を止めた。

「翔琉先輩?どうしたんですか?」

私は翔琉先輩の顔をのぞき込んだ。

「!?//////」

顔が赤い…

熱でもあるのかな…?

「あーもー!可愛いな!」

「ふぇ…?」

あまりの急な一言におかしな声がでた。

「なんつー声だしてんだよ笑」

翔琉先輩は無邪気にそう笑った。

「俺さ、お前のことほんとに可愛いし、良い奴だと思ってんだ。だいすきなんだよ。だから、俺と付き合ってくれない?」

付き合う…

え!?ほんとに!?

これ夢じゃないよね!?

「ほんとに…?」

「おう!ほんとに!」

すごい嬉しい…

今まで翔琉先輩に抱いていた思いが、翔琉先輩もおんなじように思ってくれてた…

「私も翔琉先輩…だいすきです。」

「まじで!?ちょーうれしい!これからよろしくな!咲黄!」

「はい!」

ほんとに…すごい嬉しい。

翔琉先輩は今まで1番の笑顔で私に微笑んだ。

「あ、咲黄!俺のとこは翔琉な!そんで、敬語禁止!」

「か、翔琉…くん…。すぐには慣れないよーーー!」

「そー!そー!だよな笑」

翔琉くん…か…

なんかすごい新鮮だな。

敬語禁止令がでたけど、できるかな-?

はやく慣れないと…笑笑