俺をもっと欲しがって。短編



放課後。

やっと帰れるけど、まだ本降りとか止めて欲しい。

傘をさしてても意味ないし。

…誰だ、あれ。

傘もささないで歩いてんの。

薄暗くてよく見えないが…。

…光希か??

俺は走って女子の前に回り込んだ。

「おい!!」

「…」

「光希何やってんだよ!!風邪ひくだろうが!!」

傘に光希を入れて、とりあえず顔に引っ付いている髪をどかせた。

「…。あぁ。…貴浩…」

「あぁ。じゃないだろ!!」

何でこんな事になってんだよ。

「…ごめんね、ありがとう」

「そんなのはいい」

「…私ね、尚ちゃんにふられたんだ」

いつものように微笑む光希。

光希が泣いてるところを見た事がなかったが、自分の中で凄い我慢してるだと思う。