「…何でだよ」

「だって、文句も言わないで付いて来てくれるから」

「…彼氏は文句言うのか??」

光希は寂しそうに笑って

「買い物長いし、迷ったら迷いっぱなしで結局買わねぇからめんどくせぇって言われたから…行ってもらえないの」

その彼氏…引きずり回してやろうか。

光希に紹介するねって言われたけど、会いたくなかったから知らないままだ。

というか、知りたくもない。

だから、名前も知らなければ学年も知らないが、ここの学生だとはわかっている。

「あぁ。わかったから、自分の教室に帰れ」

「うん。約束ね」