《翼side》
紗和の朝ごはん、と言っても風邪をひいてるからお粥だけど...でも料理が苦手な俺にしては上出来なものを持って紗和の部屋に向かった

ノックをしようと手をドアに近づけると

紗和の声が聞こえた

部屋には紗和1人しかいないはず

不思議に思った俺はドアに耳を近づけた


紗「わがままなんて言えないよ...」

え、それ俺に言えないって意味か?

驚いて固まっていると



紗「もう無理かも」

こんな声も聞こえてきた




俺はショックだった
精一杯紗和のことを考えているつもりだったのに

結局は紗和の負担になって、紗和ことを追い詰めて、いつも自分のことばっかで...

紗和がここで体調を崩さなかったら俺がこうやって紗和の本音を聞くこともなかっただろう



そんなことを思ってたら目頭が熱くなってきた