-羽陽version-
「ちなーかえろ~」
「ごめん!今日先生に呼ばれててさ」
「あっそっか。おっけ~」
岩下千夏。私のたった1人の友達。
ちなとは幼稚園の頃からの付き合いで、なんだかんだの腐れ縁ってやつ?笑

今日はひとりかぁ...
なんか久しぶりやなぁ...
そんなことを思いながら私はいつもの帰り道をトボトボと歩いていた。
まさかこれからなにが起きるかも知らずに。

(この洋服かわいい...)
私はある洋服屋さんでガラスケースの中に飾ってある、淡いピンク色のワンピースを見ていた。
すると、誰かに腕を掴まれ、口を抑えらた。抵抗するまもなく、そのまま私は気を失った。
山下くんの私を呼ぶ声も聞こえずに...

(ここはどこ...)
何時間たったのだろう...
あたりはもう真っ暗で、音も何も聞こえない。
手首と足首には縄が巻かれていて、身動きもとれない。
(こわい。こわい。どうしよう。。)