ーはるversionー

私の日常はいたって普通だった。
毎日学校に行って、夕方には帰ってくる。
そんな日常が変わってしまうなんて、これっぽっちも考えてなかった...。

ある日いつものように学校に向かっていた。
すると―
「ドンッ」
あっ、誰かにぶつかった?
「いってぇ。君大丈夫?」
-あ~なにこのチャラそうなのほんと嫌。絶対モテてきたんだろな。そんな顔してるもん。-
「いえ。大丈夫です。すいません。」
私はいつものように愛想笑いでその場を去った。
あれ?確かあの制服って...私と一緒?

予感は的中。。

次の日。
「あっ、はるちゃん?だよね?」
「え?どうして私の名前...」
「可愛いこの名前は覚える主義だからっ」
「あぁーそうですかー」
こうゆうことすらっと言うやつは嫌いだ。
ニコニコ笑ってなにが面白いんだか、
朝からホント最悪。
「ねぇなんか怒ってる?」
「いえ怒ってませんよ?」
「そっ!俺の名前は山下隆臣(タカオミ)3年2組だよ。よろしく!!」
3年?私と同い年か...にしても、こんな人いたっけ?って失礼か(笑)
「3年3組の山口羽陽です。よろしく。」
「うん!よろしく!」
そういって彼はニコニコ笑って去っていった。まるで犬のように...。あれ?今しっぽが見えたような?幻覚!?


それからというもの、彼は毎日のように私の教室にやって来ては、「おはよう」「ばいばい」「元気にしてるー?」それだけ言って去っていく。
正直、めんどくさい。
私はなるべく誰とも関わらないようにしてきた。女子と絡むと、化粧品だの雑誌だの誰かの愚痴だのほんっとめんどくさい。
男子もにやにやした目つきで見てきてほんと気持ち悪い。
でも...人と関わるの、何年ぶりだろ。。