1ヶ月もたったのに、わたしは未だにあいつに声をかけられずにいた。

「茜ってさ、いざという時、チキンだよね〜」

親友の咲が、私を見ながら言う。

「だって、しょうがないじゃん……。なんか、あいつは、違うんだよ。」

わたしはモゴモゴと口ごたえをする。