大輝は戻ってくるなり、私のところに来た

「佐藤」

「大輝!おめでとう!
ほんとに早いね!」

「あざっす」

それはモテるはずだわ

あんなにカッコイイんだもん!!!


「香音…!?」

「あ!のんちゃん!どした!?」

「今、大輝のことかっこいいって…??」

「あれ!出てました…??」

「出てました!結構大きな声で!」

「あれま…」

見渡すとクラスの人がこっちを見てる…

「あ、いや、その~アニメが~…」

は?わたしはいったい何を言ってるんだ??

アニメなんて好きじゃない

むしろ、見たことないに等しいくらいだ

何をやってんだか…笑

でも、ごまかせた…かな??


「香音!みんなはごまかせてもわたしはごまかせないよ~!!!」

「ゲッ…」

「もしかして~好きになっちゃった??」

「んなわけない!大輝なんて好きにならない!」

「はぁ…香音。あんたバレバレ!
いつも好きなの?って聞くと、好きだよ~??友達として!って言うじゃない!
なのに今日は全然違う返事かえってきたんですけどー?」

「確かに…」

確かにその通りだ笑

「ア、アハハ…」

「なにが、アハハよ!
それで貫き通そうとしても無駄だよ!」

「ですよね~笑」

「それで?好きなの?」

「んー、まだよく分からない。
今日のあの走り見てかっこいいと思った。
でも、まだ好きには……これって入っちゃう?
あー!もうわかんないや!」

「なるほどねぇ~
もう少し様子みよっか!」



のんちゃんが言うと怖く聞こえる…笑