「…あんま見ないで。
あんたのその顔に俺弱いからさ…」
キュンと小さく音を立てながら跳ねた鼓動。
な、なんなんですか…それは!?
もう“あんた”とか言われているのが気にならなくなってきたよ…!
「好き、大好き」
どうしても今言いたくて、溢れ出す気持ちを言葉に変えた。
すると、彼はあたしからプイ、と視線を逸らしてしまった。
「ねぇ?どうしたの?嫌だった?」
繋いでいない方の手で創真の制服のシャツを少しだけ掴んでグイグイッと引っ張る。
視線をあたしの方へ戻した彼の顔は驚くほど真っ赤でまるでトマトのよう。



