「さぁね」


「えっ…!?ちょっと!答えてよ!」


「おやすみ」



曖昧な返事なままあたしを抱きしめた状態で目を閉じて眠ろうとしている彼に話しかけるけど



「ねえってば…!」


「……」



返事は返ってこない。


無視だ、無視。
どうせ起きているけどめんどくさいから返事しないんだ。


卑怯なヤツめ!
もういいもん!あたしも寝るし!


開き直って目を閉じた、その瞬間頭をそっと撫でられて




「これからも俺の彼女としてよろしく…おやすみ、芽衣」




そう聞こえた気がして、彼の温もりに包まれる幸せとその言葉を噛み締めながら眠りについた。