────ガラッ

教室にはもうほとんどの人がいる。

「凛(りん)おはよー…」

自分の席に向かい、前の席に座り、窓の外を見ている凛に話しかける。

「ん、おはよ…ってどうしたの!?その頭!」

私の親友、立花凛(たちばなりん)は私の頭を見て驚いた顔をする。

……が、次第にそれが笑いを堪える顔に変わっていくのが分かった。

そしてそのまま鏡を無言で差し出してきた。

鏡を覗くとぐちゃぐちゃになった私の髪の毛。

「ぎゃあ!朝ちゃんととかして来たのに……」

さっき廊下でチラチラ見られていたのはこれか……