────ガバッ!

胸がまだドキドキしている。

頬に手をやると涙の跡があった。

「濡れてる…?」

今まで見てた夢を思い出そうとするが、中々思い出せない。

思い出そうとすればするほど霧がかかったかのように分からなくなっていく。

とても悲しい夢を見ていた気がするんだけど……

「あ!やばい!寝坊したーー!」

私は急いで起きた。