悠雅の黒いビックスクーターでやってきたショッピングモール。 真っ黒なボディにうるさすぎないマフラーの音、快適な乗り心地。 私は悠雅にこの子の名前を聞くと、 「……ソラさんか。」 私がそっとバイクに触れる。 『……は?』 「……車種から名前を付けてみた、愛着湧くでしょ?」 私がバイクを色んな角度から見てると、 『…暑ちぃから行くぞ、……ソラさんはそこで待ってるってよ。』 駐輪場から店に入ると、 外の暑さをかき消すように冷たい風が私達を包んだ。